5月7日は園の花まつりでした。(本当は4月8日で、例年5月8日に行いますが、8日が土曜日のため、7日に行いました)
すでに新聞、テレビの報道でご存知ですね。
花まつりにふさわしく藤が見事でした。滝のよう。雲のよう。
みんなが持ってきてくれたお花で花御堂を飾ります
そして本堂に集まってお話を聞きます。
園長は「天上天下唯我独尊」の話をしました。
おしゃかさまが誕生した時にこう言ったと伝えられているのですが、この言葉は今はジコチューと似たような意味でつかわれています。「遠い宇宙広い世界の中で、私だけが尊い」確かにおしゃか様は唯一無二の偉い方ですが、それだけではありません。
みんなもおしゃかさまと同じく「天上天下唯我独尊」と言って生まれてきたんだよ。と言いますと、子どもたちは「えー?」大人たちもたぶん「???」
「オギャー」っていうことを大人の言葉に翻訳すると「天上天下唯我独尊」になるのです。誰も太郎君のかわりにオギャーということはできません。社会的な地位や身分には代わる人がいます。でもオギャーはとりかえがきかない。「かけがえがない」ということです。その誕生の事実のうえにその後の何十年がのっているのです。そのかけがえがない事実の上で、太郎君は太郎君ですばらしい!花子ちゃんは花子ちゃんですばらしい!
そんなような話をして、オギャーの反復ボディーワークをしました。おかあさんのおなかのなか、思い出せるかな?
誕生にもどってそれを反復をすることで、日々の生活をリセットするように、はじめ直すことができないか。それは「死と再生」というテーマといってもよいのですが、それを多くの宗教が説き、儀礼化しています。つまり、宗教はひとはよみがえれると考えているということです。平たく言えば、人はいくつになっても変われる!ということでしょう。そんなことを念頭に置きながら、オギャーをみなで楽しんでいました。
そのあとは、おしゃかさも誕生のパネルシアターをきいて、それからひとりひとりが「天上天下唯我独尊」のポーズをしている誕生仏に甘茶をそそぐ灌仏です。
お風呂で灌仏の練習をしたお友達もいたようですよ
おしゃかさまの背後にはあみださま(限りないいのち)がおられます。おしゃかさまによって、それまで
の人類が知らなかったいのちの深層が明らかにされたのです。人間の感情や気持ちに左右されない、ゆるぎないもの、死ぬことのないものが、私たちひとりひとりを包みこみ貫いているということであります。めでたい!