未来予想図

 


年長5歳児すみれ組。

 

「先生が一番楽しそうなときは魚の話をしている時だね!こっちまで楽しくなるがん!」ある日子どもに言われました(笑)

「1年生になるよりも早く5年生になって先生と釣りに行きたいな!」

最近よく子どもたちに言われます。(なぜ5年生かというと某小学校では5年生になると3人そろえば釣りに行ってもよいルールがあるためと子どもたちに説明しています)

考えてみれば先生は境港に育てられ、今でも年間136日は海にいます(笑)でも先生が楽しそうに魚の話をするのは、境港の海に教えられたことを君たちに還元するためです。先生なりの「ふるさと愛」なんです。

でも先生をさらに育ててくれているのは君たちです。

2月は「逃げる」というくらいあっという間に終わります。君たちとは1年間でいろいろなことを一緒に体験してきました。

お魚探検隊にも行きました。「本物」を見た君たちは、知識に感性が降ってきたように見えました。

 

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そんな「本物志向」の中で揉まれてきた君たちがマイワシを捌く「クッキング」に挑戦しました。

粘土で料理をイメージした前日には、君たちの知識と感性の狭間で先生はドキドキしていました。

 

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まさか粘土の魚に骨までイメージできるとは思いませんでした。

 

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イメージする力を高めた君たちには驚くことばかりです。

 

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もし先生が君たちと同じ年だったら、魚を手づかみ出来なかったかもしれません。


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もし先生が君たちと同じ年だったら、魚を捌くなんて悲鳴をあげたかもしれません。


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もし先生が君たちと同じ年だったら、捌いた魚の骨を誇らしく見せられなかったかもしれません。



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たんぽぽ組だったとき、「風が嫌やの!」といつも言って泣いていた君は4年間でこんなにたくましくなっていたんですね。


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初めての体験に親子でドキドキすることは素敵だと思います。


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お魚探検隊「クッキング篇」は新聞の記事にもなりましたが、先生がものすごく嬉しかったのは新聞に載ったことではありません。


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先生が何が嬉しかったかは、彼だけとの秘密です。

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食べ物を残さないのは「ごめんなさい」と「ありがとう」のしるし。2年ほど前のすみれ組と考えたことを、今の君たちが体感して示してくれています。
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生き物を料理して血が出てショックだったり、生きた魚を捌くことで君たちが知ったりしたことは財産です。
ゲームの世界では得ることができません。
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君たちは先生のことを魚先生だと思っているかもしれませんが、少し違います。
(まあ、お爺さんになっても魚は好きだと思いますが・・・)
先生が一番大切にしていることは「聞くこと」です。
「聞くこと」からすべては始まります。聞けるからこそ見える世界があります。魚だけではありません。きちんと聞けるからイメージする力は高まります。君たちが友だちの良いところを気づけるようになったのは「聞く力」が高まり、「見る力」が高まり、「違いを認め合う」力が身についてきたからです。
それは先生にとって「誇り」です。
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久しぶりに晴れた日には先生はよくみんなの遊びに誘ってもらいます。
先生がした発見。君たちは遊びの中で自信を高めたものに「見てて!」という思いを込めて先生を誘ってくれていたんですね。
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36人のジャンケンは先生の自慢になりつつあります。最初は二人だけで始まるジャンケンが、遊びの熱気で36人集まるんだもん。
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先生は君たちとの鬼ごっこが大好きです。
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ただの鬼ごっこだけではありません。つないだその手は船となり、鬼と呼ばれるマグロを捕まえるというこの遊びは、「マグロ鬼ごっこ」と呼ばれます。
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船はマグロを追い込みます。
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世界中でここにしかないであろうこの遊びは、
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本物を見てきた君たちが、遊びで表現して形にした宝物です。
「体験+表現=経験」であることを先生に伝えてくれました。
気づいていないかもしれませんが、少し前から君たちは先生よりも一歩先を歩き出しました。だから先生は全力で君たちに追いつきます。今度の鬼は先生です。
そして君たちが大人になってもし魚が好きだったら、今度は先生に魚のことを教えてください。君たちと描きたい未来予想図はこれからも続きます。
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