甘い、しょっぱい、辛い、苦い、渋いは、わかりますよね。では、えぐいって、どんな味?
お母さん方もわからないかもと思い、尋ねてみると、あくが強いものの味、とすんなり答えが返って来る人もありますが、ピンとこない人もいるようです。渋いものであれば、渋柿を食べればいい。でも、あの口中がしびれる感じをいくら説明しても、食べなきゃ分かんないですよね。
「渋い」は園庭の柿で可能だけど、なんとか「えぐい」を体験してもらいたいなあと思っていたのですが、見つけました。
先日、すみれ組さんたちがある仕事をしてくれたあとの帰り道、ご近所の庭からたわわにさがる「ぐみ」をいただきました。ご近所さんの快諾のもと、サクランボと間違う子もいたほどの赤く輝くぐみを、こどもたちにごほうびです。我先にと手を伸ばし、口にいれてみましたが、この表情。
酸っぱい顔がありますね。苦い顔もありますね。すっぱさ、にがさ、そしてえぐさが、はじめにおとづれます。
それだというのに、わざわざ緑の実を食べてみる子どももいました。見てください、この「ビミョー」な表情。
ところが、、「もっと食べる―」と手を伸ばす子どもたち。全員が二つ以上食べたわけは、はじめのえぐさの後に、甘さがおとづれるからです。
えぐいという味覚を、体に刻んでくれたかな。
幼児教育は体験が先生なのです。